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虚数 (文学の冒険シリーズ)

スタニスワフ レム

Star_onStar_onStar_onStar_onStar_on
面白い。
2012/04/06
〈実在しない書物〉の序文。

面白い。感想をまとめたい!でも、まだもう少し。。
ソラリスも読んだし、砂漠の惑星はあと少し。
でも完全な真空を読み終えてから感想を纏めるべきな気がしています。
でも、とりあえず、円城塔さんが好きな人はきっとはまるでしょう。
逆なのかもしれませんが。。
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Boy’s Surface (ハヤカワ文庫JA)

円城 塔

Star_onStar_onStar_onStar_onStar_on
ものすごく美しいイメージ
2011/08/25
烏有此譚の感想を書いてから大体8ヶ月、
円城塔の作品を読みまくってみたのですが、
この本はとりわけ気に入ってしまいました。

前回の感想で、とても悩んで考えて分析をしてみたのですが、
今読み返してみると、的を得てないなーと感じます。
いえ、だからといって今的を得る感想を書けるかというと、
全く無理そうなのですが。。。

とりあえず前回の感想から的を大きく外していると今日の私が
思えるところは、
「私はその魅力は知識欲をうまく刺激してくるところにあると思います。」という一文です。
というより、前回考えて考えた末の分析の結果がこれだったので
ほぼ全部間違った感があります(笑
今書くならば、彼の魅力は
「知識欲を刺激してくれる」ことにあるのではなく、
多分、「表そうとしていることに共感がもてる」ということ
なのかと思います。

もう少し言うと、
「分かりにくいには違いないけど、言いたい事は伝わってくるよ。」
なところが大変よろしいのだと思います。。
(逆に、読み易いけれど、作者の考えが解らない本って、
エンタメか駄作なので。)


うーーーん、しかし、それでも彼の作品を【文学】として認めない
という人がいても、否定できないし、本好きにお進めできるか
と言われても、やはり自信が持てないのも事実で・・・。
それが円城塔なのかなと思います(笑 ←結局こうなる。

この本の感想としては、
ものすごく美しいイメージだなと思いました。
何度も読んでもう結構痛んで来てしまいましたが、必ずカバンに
入っているくらいには好きなイメージです。
レフラー球に至っては、私自身の制作欲求に通ずる感覚です。
多分、何かを表現する人にとって、共感できるのではと思います。

うん、「Self-Reference ENGINE」よりは
まだ読み易い様な気もするので、どちらから読もうか迷っている
人がいれば、こちらをお進めします。
でも、本当に、文は整理されていないので、そこのところはご注意を。
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烏有此譚

円城 塔

Star_onStar_onStar_onStar_onStar_on
【アリ派】・・・さらに残念なことに
2011/01/20
作品評価欄の表示が2段なら、
一段目が★★★★★
二段目が★☆☆☆☆
というように設定したい作品です。
自分の中でも評価が5なのか1なのかの判断がし辛く、
しかし、決して真ん中の3ではない、といった感じです。

※以下しばし暴言が続きます。

円城塔の作品は2冊目ですが、
どちらにも共通してもった感想が、なんて整理されていない文学だろう。
というものです。
言いたいことが明白でそれを述べる言葉を探しているといった本は、
ある意味多く存在すると思いますが、それよりもさらに
混沌としていて、その混沌っぷりは
もし「もはや【文学】として認めない」と評する人がいたら
同意する程です。
文学でなくてなんなのだと言われれば、手っ取り早く【戯れ言集】と
言ってしまってもいいかもしれません。

描かれている内容は、「存在するということ」だと思いました。
もうすこし噛み砕いてしまえば、「生きているということ」です。
多くの人に共感を与える国民的作家、いえ、今はもう世界的作家の
村上春樹と比較してみると、
村上春樹は同テーマの戯れ言を分かり易く堂々と語り
円城塔は戯れ言をさらにこねくり回して寝ながら語る。といった感じでしょうか。
つまり、非常に共感し辛い作品であると思います。

しかし、もろもろ差し引いても、やはり「面白い」と思える何かがある。
そこが、円城塔の凄さだと思います。
帯をたたむと豆本になる、とか本の下2/5を注釈が占めてその内のいくつかは
注釈になっていない、などのエンターテイメント性あふれる工夫が随所にみられる
とかはそれ程魅力として語るに足らないとして、では何が面白いのか。

私はその魅力は知識欲をうまく刺激してくるところにあると思います。
随所に本の引用が見られ、作者の戯れ言を描写するにあたって数学的な証明が用いられたりと
これはただの戯れ言と片付けていいものかという戸惑いを与えてくるのです。
その混沌とした中での理路整然プリに一種のユーモアを感じてしまうのです。
そうなったらもう完全にやられていると言えます。

無駄に言葉を重ねてしまいましたが、
つまるところ、この作品を「完全な駄文」とするか、「ユーモアあふれる書物」
とするかは完全に好きずきに分かれると思います。
一度でもナシだと思えば、読み進めても不快感が募るだけなので、早々に本を畳むことをお薦めします。
そして一度でもアリかもと思えたら、他の円城作品においても満足できるかと思います。

結論としては私は完全に「アリ派」で、さらに残念なことにすっかり「ファン」なのだと思います。
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バルタザールの遍歴 (文春文庫)

佐藤 亜紀

Star_onStar_onStar_onStar_onStar_on
なんという才能!そしてきれいな文体。
2011/01/11
佐藤亜紀さんの本を読んだのは、このバルタザールの遍歴が最初でした。
恥ずかしながら、著者名もろくに確かめずに読み始めたので
てっきり男の人が書いたものと思って1/5くらい読み、
あれ?佐藤亜紀ってことは女?と作家名を確かめるも、
訳者かーと勝手に解釈して2/5読み、半分くらいになってから
いや、彼女が自分で書いてるんだと思い至り、
プロフィールをみたら20代新人の処女作とありました。
ありえないって。ほんと?と思わず声に出すも、
まだ半分未読状態にも関わらず私の中で彼女には
「天才」のレッテルがつき、そしてラストまで読んで、
当然のごとく期待を裏切らない終わりだったことに敬服しました。

天才の位置づけは相性云々ではないので難しいところですが、
作家の場合「頭がいい」と「文章が上手い」と「世界に引き込まれる」の
三拍子がそろえばやはりそれは天才なのではないでしょうか。
「話が好き」は好みの範疇としても。

なんて素晴らしく面白いものを見つけたのだと、
その後の彼女の作品を読みあさっている最中ですが、
どれもとても面白いです。
面白すぎて止まらないのが難点ですが(早く読むのが勿体ないという意味で)、それは贅沢すぎる悩みでしょう。

兎も角、未読の読書好きにはものすごくおすすめです。


追伸:著者の作品を4冊ほど読んでみて、
   補足をすることにしました。
   天才だ。そして面白い。
   けれど、ファンタジーなのが惜しい。
   ファンタジーは嫌いじゃなく、むしろ好きです、が。
   ファンタジーな故の興味のそがれがあることは
   私の中では否めない。
   でも、ファンタジー作家なので仕方ない!でも惜しいーー。
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有頂天家族

森見 登美彦

Star_onStar_onStar_onStar_onStar_on
これまでの森見作品の中でもとりわけ和むお話!
2010/07/05
森見作品のほとんどが京都が舞台ですが、
この作品は裏ならぬ偽京都、いや、
これこそが真の京都かも知れないと思わせる京都設定でした。

出だしからわくわくする書き出し。
そして期待を裏切らない進みと終わりに、終止面白さを持ったまま
読了しました。
ここのところ森見登美彦作品を読みあさっているのですが、
どれも読みやすく、そして文章がうまいです。

なかでもこの作品は登場人物が皆愛おしく思えます。
赤玉先生はもちろん、金閣・銀閣までも愛おしい。

この暑い夏、なにか楽しい読み物をお探しの方には
とてもお進めしたいです。
そして、読了した暁には、私同様酒好きの方ならば
きっと夷川発電所裏あたりをうろうろしてみたくなること
請け合いです。
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夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

森見 登美彦

Star_onStar_onStar_onStar_onStar_on
良いです。この空気感。心地よい話の運び。
2010/04/18
とにかく面白かったです。
言い回しといい、話といい文句なしです。
所謂お腹一杯になる本ではなく、
さらりと心地よく、始終可笑しい、そんな1冊でした。

この作者の本は以前「きつねのはなし」という本を
拝読したことがあり、その時も京都が舞台で、
なんとも不思議なお話を書かれるのだなぁと思っていました。
今回は、いい意味で不思議感を残しつつ、怪談話を抑えてあり、
幅広い層が安心して読める本だったと思います。
どこかなつかしい文体で、勝手に時間のたった小説なのかと
思っていました。(途中「コンビニ」という表記があり、思わず作者の年齢を確認したらまだまだお若いとのことで、吃驚です。)
今後も楽しみにしております。
※ちなみに現在読書中の同作家著「四畳半神話体系」にも
何人か同じ登場人物描かれ、楽しさにほくほくと2足歩行ロボットの
ステップを踏みたくなった次第です。

何も警戒する事なく純粋に楽しめる本。
そのような位置づけで人にお勧めしたいと思います。
酒好きの私には、更に共感をさそう一冊でした。
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聖なる黒夜〈上〉 (角川文庫)

柴田 よしき

Star_onStar_onStar_onStar_offStar_off
漫画系列として読むことをお勧めします。
2009/12/24
三浦しをんさんの本紹介エッセイ「三四郎はそれから門を出た」で
紹介されていた「シーセッド・ヒーセッド」のシリーズということで
読みました。
シーセッド〜はうんうん読みやすいミステリーだなー。それでいて
私立探偵が保育園の園長さんなんてかわいいし、よいよい。
という感じで、その続編・「フォー・ディア・ライフ」
「フォー・ユア・プレジャー 」もまぁまぁ楽しめました。
でも、シーセッド〜を読んだ後、この「聖なる黒夜」上下を読んでしまったので、
なんとなく作品に対するイメージが変わったなーと思います。

一言で言うと、この「聖なる〜」って今流行のボーイズラブ小説って
やつなんじゃないか。
それが私の感想です。
いえ、いいんです。私はなんでも読むので批判ではないんですが、
そうならそうと先に言っといてよー。というのが心の叫びです。
漫画系列に分類してから読めば、心の準備もできたのに・・・残念です。
三浦しをんさんのあとがきでは、この本は一見目を向けないような
セクシャル的にマイノリティーな部分にスポットをあてているというような
感じでしたが、少し違う気がしました。
所謂美青年とやくざ、ダンディーな警察が繰り広げる恋愛劇かつミステリーって
それって・・・妄想?のような感覚である気がして、マイノリティーでも
なんでもないっつーの・・・とは思ってみたものの、
勝手に真面目に読み込もうとした私が悪いのです(笑。

ということで、このシリーズの私なりのお勧め順序は以下の通りです。

【BLって好きよー。そいう本読みたい】人
「聖なる黒夜」→「RIKO―女神(ヴィーナス)の永遠]→
[聖母(マドンナ)の深き淵]→[月神(ダイアナ)の浅き夢]→
「シーセッド・ヒーセッド」→「フォー・ディア・ライフ」
「フォー・ユア・プレジャー 」

【純粋に軽いミステリーが読みたい】人
「シーセッド・ヒーセッド」→「フォー・ディア・ライフ」
「フォー・ユア・プレジャー 」
※この他の本は、漫画系列として読むことをお勧めします★

あー、せめて、美青年設定じゃなかったらよかったのに・・。
やっぱり顔立ちが綺麗な登場人物がでてくる本は要警戒です。
・・・と個人感想なので、またしても言いたい放題でごめんなさい!W
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新解さんの謎

赤瀬川 原平

Star_onStar_onStar_onStar_onStar_off
最強最悪電車本
2010/01/18
赤瀬川 原平というところに最大のヒントがあったのに、
まんまと見逃して、いそいそとブックカバーを巻いて
通勤鞄にこの本を忍ばせた自分が本気で憎い・・・。

電車の中。
生まれて初めて、口を開けずに腹膜を振動させる
という強行な無表情笑いを編み出す事となりました。
無表情で笑い死ぬかと思った行きの電車、
しかし替えの本を買い忘れ、帰りも同じ過ちを犯し
再度腹筋を鍛える事となりました。
でも読まずにはいられません。
ただ新明解国語辞典の文をそのまま載せてるだけなのに、
どうしてこうも殺傷力が高いのか。


未読の方は、元気が無い時に一読をお勧めします。
また、嫌いな上司が居る人は、この本を電車で読むように
お勧めしてみるのもよいかと思います。

それは最高な復讐になる筈です。。
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盗神伝〈1〉ハミアテスの約束

メーガン・ウェイレン ターナー

Star_onStar_onStar_onStar_onStar_off
気負わずに楽しめるファンタジー。
2009/12/20
三浦しをんさんの「三四郎はそれから門を出た」で
紹介されていて、読んでみた作品です。

ファンタジー小説好きの私が思わず食いついてしまうような
あらすじに惹かれました。
主役は盗人の家系に生まれた盗人の少年。
「なんだって盗める」と豪語する彼の活躍と、その目的とは。
といった感じのあらすじでした。

面白かったです。
私の愛するファンタジー小説の大御所、「指輪物語」や
「ゲド戦記」に比べるとその重さは半分以下と言ったところでしょうが、
読みやすさと、シリーズを期待してしまうワクワク感は
ミシェル ペイヴァー 著「オオカミ族の少年」シリーズに通ずるものがあります。
文体もオオカミ族の少年を彷彿とさせる、
簡潔またべたべたしないスッキリとしたもので、
そこが物足りなくもあり、しかし割り切って深く考えずに
ページを捲れる良さでもありました。

ハードカバーなので、寝ながら読むと肩が凝って仕様がない、
けど、もう夜3時過ぎなのに読み終わるまでは閉じられないー。
そんな一気読みを強いる作品でした。
私的には表紙の絵がイマイチしっくり来ず、
出来ればファンタジーには絵は無い方がいいなぁと
言ったところですが、本文に挿絵が入っていないのでまぁまぁ良いかなーと思います。
続きも今では5巻まで出ているそうなので、
全部読んでみたいと思います。
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暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)

乙一

Star_onStar_onStar_onStar_offStar_off
じわじわと印象的
2009/12/06
乙一さんは以前GOTHを読んでから
合わん、と読まず嫌いでした。
若者視点を強調しているような気がして、当時の私には
ちょっと鼻についた、という印象があります。
今回、お勧め頂いて(というか、面白いとお聞きし、勝手に購入しました(笑)
2冊目の乙一作品に取り組んだのですが、
へぇこんな文章を書く人なんだと改めて自分の偏見に気付いた次第です。
現代の空気感を捉えようとしている作風は、引き続いているようですが、
なんとも感性に訴えかけるようなお話でした。

あまりに印象的だったので、(というか、微妙にホラーですよ、これは)
殺人者になって隠れる夢を見たほどです。
あの「人を殺した時のヤバいってこれ、人生終わったって!」という
じわじわと広がる焦燥感。
その経験を踏まえて(いえいえ、夢ですよ)思い返すと、
行き先を失ったというなんとも言えない臨場感と
同じような感覚が上手く文にされていて、
のっぴきなら無い状況の描写がたまらないなぁと感心します。

と、個人的な感覚で感想を述べてみましたが、
この作品はきっとそういう作品ではないと思っています(!)
おそらく他人とのつきあい方。誰もが一度はサクリとやられて血を流した
対人感での心のデリケートな部分。
そういったものがテーマのように思います。
この年になると、友人は1人か2人いればいいじゃん、合うやつはあうし
合わんやつは触らぬが吉と開き直りもしますが、
そんな私ですらもつサクリは痛いよなぁ、な心境をこう改めて文章に
起こしてくれたような作品でした。

すみません、読み返してみて、またまた誤釈な予感・・・。
本当にそのような作品かどうかと訝しんだあなた、是非一度ご拝読を。
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