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さよならピアノソナタ〈4〉 (電撃文庫)

杉井 光

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この本の感想・レビュー(1件)

Mu_1570
Mu
読んだ日: 2010/10/02
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最後は等身大の青春
恋と音楽の青春物語最終巻。
緩やかに温かくホッとする終わり方だった。

自分の恋する気持ちを自覚したナオ。
けれど真冬の気持ちがわからないくて、それでもなにかを期待してしまう。
だから、今までよりもずっと関係がぎこちなくなってしまうのだ。
ああ、この感じ。青春だなあ。
恋する気持ちを持て余して、告白したくて、でも出来ない怖さ。
ナオは確かにへたれだ。
けれど、その怖さは実によくわかる。
だって、僕もあの頃へたれだったもの(笑)
その一言を告げることがそれまでの関係の終わりを意味する。
その恐ろしさ!
そして、そんな中、先輩の行動と気持ちに振り回されて、
そればかりか、真冬が現実にいなくなるかもしれない事態に翻弄される。
物語は苦しく切なく絶望へと転がり落ちようとする。

この場面で、ナオはほんとにへたれだ。
並のライトノベルの主人公ならもっと底力を見せたり、
超展開が待っていそうだけど、
でも、ここでの展開は、実に等身大だ。
だから、小さな奇蹟から始まったこのお話は、
けれど、最後は本当に等身大の高校生の青春物語に回帰していく。
そしてだからこそ、真冬の真意を知った後のナオやバンドの仲間たちの決断に胸が熱くなる。

ラスト、出会いの場所でもあるその場での再会はある意味奇蹟。
けれど、それは二人にとって当然の再会でもあるのだ。
そしてそこまで迷って迷って、ようやく進むことが出来たナオ。
ほんとにあんた遅いよ!(笑)
でも、その再会に祝福を。
心にホッとした安心が広がった。
うん。ほんとによかった。

さて、後日談も楽しみに読みたいな。


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